お墓の跡継ぎがいない

子供や親戚など、お墓を継いでくれる人がいない場合、管理供養を行ってくれる納骨堂の利用がおすすめです。納骨堂は利用期限を決めて申し込みができ、一般的なお墓と違って永年利用を前提としていません。お墓の跡継ぎがいなくても利用できます。

子供や親戚にお墓の面倒を任せられるか不安

お墓を継いでくれる子供や親戚はいるけれど、未婚だったり孫がいなかったり、遠方に住んでいたりとお墓の面倒を任せられるか不安、という場合は、納骨堂の利用が好ましいでしょう。納骨堂なら、永年ではなく期限を区切って利用できます。最近は、子供にお墓のことで迷惑をかけたくない、という気持ちで自ら納骨堂の利用を希望する人も増えています。

自分だけ、もしくは夫婦だけのお墓に入りたい

納骨堂は、ひと区画ではなく人数ごとの価格設定がされています。少人数なら、一般的なお墓よりも納骨堂の方が費用は安く済みます。先祖代々のお墓に入りたくない、という事情はある方にも納骨堂は選ばれています。

頻繁にお墓参りがしたい

お墓がある霊園は、広い土地が必要なことからアクセスがしにくい場所にあることが多いでしょう。しかし納骨堂は、駅近の場所にある場合が多いです。これから高齢になっても頻繁にお墓参りがしたい、という人にはぴったりです。

墓じまいをして改葬したい

今すでにお墓はあるけれど、遠方だったり将来継ぐ人がいなかったりして、墓じまいを検討する人が増えています。墓じまいをした後の改葬先として、管理や掃除の手間がかからない納骨堂は、選択肢の1つとなるでしょう。

お墓にはあまり費用をかけたくない

お墓は、お金がかかります。しかし、他人の遺骨と一緒にされるのは…と考える人にこそ、納骨堂がおすすめです。納骨堂では供養も行ってくれるため、費用はかけたくないけど人並みの供養をしたい、という場合に最適です。

収蔵期間が違う

お墓は、永代供養代を支払って墓地の区画を永久に使用できる権利である、永代使用権を取得します。代々にわたって受け継ぐことができるため、永久にお墓はありつづけるでしょう。

一方で納骨堂は、使用期間が定められており、契約期間中は永代供養がしてもらえます。期限を超えると、納骨堂の管理者によって合祀される、という仕組みです。利用する期間に応じて、利用料を支払います。

形態が違う

納骨堂は遺骨を屋内の施設に収蔵するようになっており、ロッカーで手を合わせる、共有の参拝スペースでお参りする、というケースがほとんどです。

お墓はどうかというと、屋内ではなく屋外にあり、墓石の内部にあるカロートに骨壺を埋蔵します。お参りの際は、ろうそくをあげたりお花をお供えしたりするため、屋内でお参りをする納骨堂とは形態が大きく異なるでしょう。

受け入れている宗派の違い

お墓の中でも寺院墓地の場合、他の宗派の受け入れは難しいとされているケースが多いです。近年は信仰の多様性があり、家族であっても同じ宗派でないことがあります。先祖と違う宗派を信仰していたという理由で、同じお墓に入れないという問題も生じているのです。

納骨堂なら、宗派は基本的に問われません。寺院が運営している場合でも、一般的なお墓と違って檀家になる必要がなかったり、宗派を問わなかったりする納骨堂が多いでしょう。